【最初にお伝えしておきたいこと】
この活動は、釣りに反対するものではありません。
海に残された釣具は多くの海洋プラスチックごみの中のほんの一部で、海洋プラスチックごみ問題は、プラスチックを使っている全ての人に関係すること。
だからこそ、みんなでスイミーのように力を合わせて、問題を解決していきたい!
そんな思いでこの活動を続けています。
【活動のきっかけ】
大好きな海と日々接しながらも、連日何かしらの海ごみを目にし、時にはそれらが生き物たちに絡まってしまう現実・・・イルカやカメ、アシカなどにごみが絡まり苦しんでいる様子を目にする機会も増えています。
そこで実際に回収した海ごみの中でも、ルアーの一種であるエギを使って楽しいアート作品を作り、多くの方にこの問題を知っていただけたらと考えました。
右:首に釣り糸が絡まったまま成長したアシカ。レスキューチームにより釣り糸は外されたが、痕が残っている。
左:海藻が付着した釣り糸が尾に絡まっているイルカ。尾びれがうまく動かせず、スムースに泳げない状態。
【回収〜活動準備】
回収した地域は、伊豆、湘南、鹿児島、沖縄など日本各地になります。
釣りエリアにダイバーが入るのは難しいケースが多く、回収は難航しましたが、多くの方のご協力を得て約2年間で目標数を回収することができました。
ご協力いただいたショップ様
・ダイビングショップSB様(鹿児島県)
・Ocean Diary 様(鹿児島県)
・J'z FreeDiving 様(沖縄県)
他、多くの方から情報収集や回収にご協力をいただきました。心よりお礼申し上げます。
【活動〜イベント開催】
数が集まったところで、港区立エコプラザ様にて、イベント「ルアーで大きな魚を作ろう!」を開催!針を外して洗浄したエギを、子供達に魚の形に並べてもらいました。
完成したアートの周囲には海の風景を描いた解説のパネルを並べてメッセージを伝えるとともに、2.5×1.8mの大きな絵になるように仕上げました。
解説で伝えたかったことは、釣りが問題ということではなく、海洋プラスチックごみ問題はすべての人に関係しているということ。
海ごみ問題は、ポイ捨てが悪い、釣りが悪い、海外からのごみが多いなど、人のせいにされがちです。でもプラスチックリサイクルが完全ではない現状の中で、プラスチックを使っている限り、海洋プラスチックごみ問題と全く関わっていないとは言い切れません。
だから人を責めることなく、1人1人が関心を持って、できることを増やしていくことが大切だと思っています。
【今後の展望】
①この取り組みを多くの方に知っていただきたいと思い、今回使用したパネルの貸与を開始しました。
また、ご自身で回収して制作したい方のために、作業情報およびパネルデータを差し上げています。いずれも無料でお送りしておりますので、ぜひご活用ください。(パネル貸与の場合は、往復送料をご負担ください)
②現在もルアーやエギを各地で回収していますが、併せて安全最優先での回収方法についての啓蒙活動にも力を入れています。
水中での清掃活動はとても意義のあることだと考えていますが、回収にはリスクが伴います。特に釣具に関しては、見様見真似で危険に晒される人が出ないよう、準備やルールなどを随時説明しています。
また、水中清掃ツアーやビーチクリーンイベントの開催、SNSやYouTubeでの発信などを行ないながら、引き続き活動を続けていく予定です。
【参考動画】
実際の回収の様子や、啓発活動として公開している動画をまとめました。
動画はYouTube上で自由にご利用いただける他、ご希望に応じてデータを差し上げています。(無料)
ぜひ、ご活用いただければ幸いです。
右下をクリックすると、大きな画面でご覧いただけます。