ドルフィンスイムのルールとマナー(国内)


ドルフィンスイムツアーで出会えるイルカは、全て野生のイルカ達です。
特に御蔵島では、人とイルカが良い関係を保っていくために、いくつかのルールが決められています。

このルールは御蔵島のものですが、利島でもルールはほとんど同じ。また、そのほかの地域でスイムする場合にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

ぜひ、イルカにも人にも優しいドルフィンスイムを!

御蔵島ドルフィンスイム中のイルカ
御蔵島のイルカとドルフィンスイム写真撮影

ドルフィンスイムのルール

・イルカの自然な動を妨げない
イルカが食事や交尾、出産などの行動をしている時は、無理にアプローチせず静かに観察するようにしましょう。
また、イルカの前に急に突っ込むように潜っていくと、イルカに威嚇されたり、勢いよく逃げ去られたりしがちです。突っ込まずにイルカと合流するような感じで泳いだり、先に潜って待つ感じ(止まって待っている所にイルカがやってくる分には、一般的に大きな問題はありません)で潜ったりすると、イルカが遊んでくれる可能性が高くなります。

小さい子供を連れた群れにはこちらから接近しない
産まれたばかりの子供を連れている母イルカは、神経質になっていることがあります。そっと見守ってあげましょう。ただし、中には子供と一緒に遊びに来るお母さんイルカもおり、向こうからこちらに近寄って来てくれる分には問題ありません。(むしろ大歓迎ですね!)

水中で寄って来ないイルカのグループには再度エントリーしない
こちらに興味を示さないイルカは、追いかけてもなかなか遊んでくれません。割り切って他の群れを探したり少し時間を置いたりした方が、イルカの為にはもちろん、私達にとってもメリットがあることが多いようです。

イルカに触らない。触ろうとしない。
イルカはこちらをよく見ていますし、動きも俊敏です。触ろうとしてもそう簡単には触らせてくれないどころか、触ろうとしただけでそれ以降近づいてくれなくなってしまう可能性もあります。
手を伸ばして泳ぐことは避ける、回るときに手を使わないなどの工夫をすると、イルカの警戒心が少なくなる傾向にあります。

イルカに餌を与えない
野生動物が人から餌をもらうことを覚えてしまうと、自然の状態に戻れなくなることがあります。

スキューバダイビングでイルカに接近しない
島の周囲は流れが速く複雑なこと、またイルカのペースにつられてしまい急浮上してしまう可能性が高くなることを考えると、安全管理が大変難しく、危険な状況になる可能性があります。

ダイブコンピューター、カメラのシャッター音など、人工音を発する器具は使用しない、または音声をオフにする。

イルカは音に敏感です。また、イルカのエコロケーションの妨げになる可能性があります。

水中カメラで撮影するときはフラッシュを使用しない
イルカを驚かせてしまう可能性があります。

自撮り棒を使用しない
人に当たったりすると、大変危険です。また、棒を出している分イルカが遠ざかってしまいます。

 

・泳いでいる間は、船から100m以上離れない
みんなでまとまって泳ぎ、こまめに周囲を確認しましょう。ただし、もしイルカに夢中になってしまい1人で離れてしまうことがあった場合でも、必ず人数を数えてお迎えに行きます。落ち着いて静かにお待ちください。とは言えもし少しでも不安があった場合には、手を上に挙げる(こちらを確認してほしい合図)、手を大きく振る(助けてほしい合図:緊急性が高い)ハンドシグナルを出してください。


 

「ルール」というと堅苦しく感じるかもしれませんが、相手は豊かな感情を持つ野生のイルカです。

知らない人に触られたり、行動を邪魔されたりしたら・・・きっとイルカの気持ちも分かるはず。思いやりの気持ちをちょっぴり持ってこのルールを見ていただけたら、と私達は感じています。
イルカと良い関係を保ちながらドルフィンスイムをすることで、その日のスイムでもその後のスイムでも、より長くイルカと一緒に過ごすチャンスが増えるかもしれません!

 

御蔵島のドルフィンスイム船
御蔵島ドルフィンスイム中のイルカとスイマー

ドルフィンスイムのマナー

イルカにはもちろん、島の方や周りのドルフィンスイマーにもちょっぴり気配りを。

・海に入ったら、素早く船から離れよう。
次の人がすぐに海へ入れます。

なるべくまとまって泳ごう。
安全なのはもちろんのこと、みんなでまとまって泳ぐ事で、イルカがいなくなってもすぐみんなで船に戻り、次の群れを探すことができます。

・イルカが1人のスイマーと遊び始めたら、タイミングをずらして入ろう。
1人がイルカと遊び始めた時に「私も!」と慌てていくと、割り込みのようになってしまったり、結局遊んでもらえず疲れてしまったりということも・・・
少しだけ間をずらしてから入ると割込みの予防になるだけでなく、順番にずらして潜り次につなぐことで、より長くイルカの興味を引きやすくなります。余裕のある方は、上手にタイミングを見て入ってみましょう。
チームで上手に潜って協力できると、イルカが長く居てくれる可能性が高くなります。

 

・イルカがいなくなり船が近づいてきたら潜るのはやめて、船の位置を確認しよう
水中に潜ってしまうと船長からスイマーの位置が確認できず、操船に影響が出たり、時には危険な状況になったりすることも考えられます。船が近付いてくる時や自分が船に戻る時、水中に潜るのは控えましょう。

 

船に乗船したら、なるべく奥に詰めよう
後から乗船してくる方のために、ハシゴ近くはなるべく空けておきましょう。

 


 

イルカにも人にも「思いやりスイム」を。

イルカと人とが良い関係を続けていけることを願っています。